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叫び声が一通り収まったところで珪と息を合わせて説明を進める。
「「それじゃあ僕らからは景品について説明するよー!」」
「今年の景品はとっても豪華!」
「聞いて驚け!なんとなんと〜」
「「逃げ切った人は僕ら生徒会の誰かと一日デート出来ちゃいまーーす!」」
そう言った瞬間、体育館が興奮で揺れた。
大柄な奴らも小柄な所謂チワワ系もこれでもかと言うほど叫んでる。
僕らがマイクの前に立つと収まる。
よく教育されてんね。流石。
「それじゃあ逃げがズルいよね!鬼も景品欲しいもんね!」
「そんな鬼の人達も安心してね!」
「「鬼は捕まえた人の中から1人に認められる範囲内でお願い事ができるよ!」」
お願いの内容は受ける側…つまり逃げ側が風紀の誰かに伝える義務があるからね、と付け足す。理由は合意のない「行為」が行われないため。まあやるやつは何をしてもやるんだろうけど。
それから会長がいつも通り騒がれ、興奮冷めやらぬまま新歓がスタートした。
さて、参加しない俺らの見回りのペア。
個人的にはゆづくんか珪が助かる…
前言撤回、玄関の方を見つめて目をキラキラ光らせてニヤけているゆづくんはお断りしよう。珪で。
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