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慌てふためいたロジーから、ナタリーを含む男女6人で昨日アドリアハウスへ入った話を聞いた。
「クラブで飲みながら話が盛り上がっちゃって…ナタリーが男女2人ずつで肝試しに行こうって話になったの…。ナタリー達が1番最初に入ってったんだけど……10分経っても出てこないから探しに入ったら……」
かなり動揺してるのか鳴き声で声はうわずっている。
「ねぇ、落ち着いて話して!」
「きっ…キッチンの扉に血溜まりが…かなり大量の血溜まりがあって…一緒の男の子が壁に……
はりつけられたみたいに…すごい顔で…し、死んでた‼︎」
「…え」
「一緒のはずのナタリーがどこにもいなくて…家にも帰ってないって…P rrrr…P rrrr…」
話を遮る様にロジーの部屋の電話が鳴り始めた。
「あぁロジー…電話なってる…」
「え…どどうして!この番号…ザッザッ…ザー…
怖いよ!助けてリムウェル‼︎助け………ザザーッ」
声が雑音でかき消されていく。小さくなっていくロジーの声に背筋が凍る感覚がした。
ブツッ!ツー……ツー……
「ロ、ロジー…?ねぇ、ロジーってばどうしたの⁈」
切れたスマホをみつめながら、しばらくその場から動けなくなった。
一体どうなってるの?
咄嗟にかけ直したがコール音がするばかりで、
ロジーには繋がらなかった。
その日一睡も眠れず、どれくらい時間が過ぎたのか。
窓の外は次第に真っ暗な暗闇からうっすらと明るくなっていた。
「……電話。電話しなきゃ」
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