県鳥

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数週間後、自然保護地区『コマドリ山』は完成した。 「いやぁ、本当にこんな場所が出来ちまうとはねぇ。あんたを交渉役にして正解だったよコマドリさん。」 「なんだい、カッコウさん。私は大したことはしてないさ。」 「いやいや大したことだよ。どんどん山は無くなっていって、鳥たちはみんな種族問わず住む場所が無くなっていたじゃないか。それがコマドリさんのおかげでこんな立派な山が出来た。何しろ綺麗な巣箱は沢山あるし、人間達は定期的に山を見回りにきて整備をしてくれるし、栄養満点のエサまで用意してくれる!こんな楽園は他にはないね!さすがコマドリさんは、昔っから頼りになる鳥たちのリーダーだよ。いつも俺たちを助けてくれる。しかし一体どうやって人間を説得したんだい?」 「なに、足並みってやつを揃えただけさ。今にみてな、隣の県でも同じような山ができるから。」 おわり
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