保育士ボーイレオンくん【前編】

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保育士ボーイレオンくん【前編】

ある日、武志と寛子は 愛犬のマロンとミルクを連れて 近所を散歩をしていた。 寺田保育園の前を通った時に 門のそばにいた深雪が声をかけていた。 「武志くん、寛子さん」 「深雪さん、こんにちは。 お天気がいいから散歩していたの」 「よかったら入って。 私たちの助っ人を紹介するわ」 「助っ人?新卒の保育士さん?」 「保育士には違いないけどね」 深雪は保育園の門を開けて 武志と寛子が入るようにした。 保育園に入った武志たちは、 赤ちゃんクラスの教室に通された。 赤ちゃんクラスの教室には、 小さなワンちゃんが保育士として 赤ちゃんの警護をしていた。 「レオン、おいで」 レオンと呼ばれたワンちゃんは、 深雪のそばに駆け寄ってきた。 「深雪さん、この子が助っ人なの?」 「そうよ、この子がうちの保育園で 保育士と警備員をしているレオンくんよ」 保育園の部屋にいたことで園児たちが マロンとミルクを見ていた。 それを見ていた深雪は、園児たちに言った。 「みんな、ワンちゃんには優しくね」 「はーい!」 そんな時に聡美先生が教室に入ってきた。 聡美先生の姿を見てマロンとミルクは、 元気にしっぽを振っていた。 「マロン、ミルク、こんにちは。 レオン、いつもありがとう」 「聡美先生、お久しぶりです。 レオンくんが赤ちゃんの お世話をしているんですね」 「そうなの、レオンが来てくれてから 園児たちのアイドルになっていたわ」 「こんにちは」 「レオン、お迎えよ」 レオンは元気に飼い主である 雄二に駆け寄っていた。 「雄二さん、こんにちは。 いつもありがとうございます」 「こちらこそ、いつもレオンが お世話になっています」 雄二は、妻の紀子の出産で 里帰りをしていた。 「雄二くんか?」 「武志おじさん?」 そう、雄二は浩之の同級生であった。 雄二は、妻の紀子と 愛犬のレオンと暮らしていた。 レオンはポメラニアンの男の子である。 現在、紀子は出産を終えて入院をしている。 そんななかで雄二は、 毎日紀子の見舞いに行っていた。 その時に以前お世話になった寺田保育園で レオンを預かっていた。 保育園にきたレオンは、 園児たちの人気者になった。 保育園でレオンは赤ちゃんクラスで 赤ちゃんの保育士として活躍していた。 そして、赤ちゃんだけでなく 園児たちの警備をするようになっていた。 雄二は、武志と寛子に レオンの話をしようとしていた。 この続きは次回の講釈で…。【中編に続く】
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