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(わ、わわっ!)
彼と目が合ってしまった。
にへら~っと、間延びしていた顔を必死で引き締めて…
彼は、私を真剣な眼差しでみつめてる。
ま、まさか…
彼も私に一目惚れした、とか?
まさかの両想い!?
い、いや、そんなことがあるわけない。
私は極めて目立たないタイプの女だもの。
でも、彼だって、特別イケメンだってわけでもない。
微笑んだ時の目元がとても素敵だけど…
そう、確かに目元だけならけっこうイケメン。
でも、マスクや眼鏡をはずしたら、きっと普通じゃないかな。
下手したら、ブサメンかもしれない。
わ~…そんなこと思ったら、なんか、ちょっとテンション下がりそう。
でも、なぜ、そんなにみつめるの??
なんだか、ドキドキが止まらないんだけど。
(……え?)
彼が不意に立ち上がり、私の方に歩いてくる。
その間も、視線は逸らさないままで。
(え?え?な、なに!?)
彼が私の前で立ち止まる。
ま、まさか、恋の告白!?
そ、そんな…私、まだ、心の準備が…
私の鼓動は、さらに速度を早めた。
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