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「前にも話した通り、僕はとにかく本が好きで、いつかは自分で書きたいと思ってたんだ。
絵も描くのは好きだけど、一番は文章なんだよ。」
「で、でも、それなら、出版社の人に言えば、簡単に出版してもらえるんじゃないですか?なんで、投稿サイトなんかに。」
「コネで出してもらってもそんなのは意味がないじゃない。
僕はあくまでも自分の実力を試したかったんだ。」
すごいな。さすがは海斗さんだ。私なら絶対出版社の人に頼むけど。
結果的には閲覧数も上がらなかったし、漫画のようにはいかなかったけど、そのストイックな気持ちは尊敬に値するよ。
「あ…あの、最後の感想、短くてすみません。」
「あまり好きじゃなかったんだね。」
「い、いえ…ただ、あまりに悲しくて…」
「そうだね。恋愛小説は明るくハッピーじゃないとだめなんだよね。
次のはそれで行くから。」
「えっ!もう構想があるんですか?」
海斗さんは微笑み、頷いた。
「イケメンアレルギーの女の子と小説家志望の男性のラブコメだよ。」
(なぬ?イケメンアレルギー??)
「だから…僕と付き合って欲しい。」
え??今、なんか信じられないような言葉を聞いたような気がするけど…幻聴?
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