春の詩

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 それから、少しずつ桜の花が開いていった。  少女は、まだ桜の枝に座っていた。  凛は、ある決意がかたまりつつあった。  それは――少女に話しかけること。  けれど、少女のことをちらりと見ただけで、何だか怖気づいてしまい、今日も話しかけることはできなかった。  ――卒業まで、あと七日。
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