結婚式と初めての改革?

8/11
前へ
/341ページ
次へ
ワンピースの着付けを手伝ってもらい、髪は編み込みをしてもらい、残った髪をくるくると纏めて、簪のようなバレッタで留めてくれた。 「この髪型は初めてだわ!ステラもこれはしてくれ…あ、ごめんなさい!」 「大丈夫ですよ。ステラさんは、昨日付き添っていた方ですよね。仲良しだなぁと思って見ていました」 「見てたの?ちょっと恥ずかしいわ。ステラは私の姉のような人だったから、ずっと頼りきりだったの。でも、これからはルツやカペラやみんなを頼りにするわね」 食堂のテーブルに着くと、朝の挨拶をする間もなく、大量の料理がテーブルを埋め尽くす。 実家では、朝はワンディッシュで済ませるタイプだったリーゼロッテは面食らう。 (朝から晩餐会…。さすがに食べ切れないと思うけど、残ったら捨てちゃうのかしら…?) しばし料理の多さに呆けていたが、皆が食前の祈りを始めたので、リーゼロッテも手を組む動作だけは真似をした。 さすがに文言は古いジブリール語なので分からない。 文化の違いをまた一つ知った。 野菜が柔らかく煮込まれたスープは起き抜けの身体に優しく染みて、お腹が温まる。 パンもロールパンだが、ふわふわしていて口当たりが良い。 いつも黒パンだったリーゼロッテは、朝に柔らかいパンは初めての体験だ。
/341ページ

最初のコメントを投稿しよう!

660人が本棚に入れています
本棚に追加