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「だったら朝食の量を減らしてください!朝から晩餐会並みなんて、食材の無駄遣いです!そもそも朝はワンディッシュでいいんですよ!サラダに、スクランブルエッグ…玉子料理はアレンジ利きますし。後はパンとスープか飲み物で充分です!」
「量が少ないと思いますよ…。ジンナーも困るかと」
「こう言っちゃダメですけど、使用人の賄いより少ないですよ…。少し増やしませんか?」
「その品数は夕飯に回してください。それなら無駄になりませんし。贅沢な料理を食べても、残りを捨てるなんて、心が貧しいです!少ない量でもきちんと完食する方が私だったら嬉しいですけどね」
リーゼロッテの家では、料理を残すのは厳禁で、自分が食べられる分だけ食べるのが普通で、食事のマナーもベルーナ夫人が厳しく教えていた。
「だったら…朝とお昼は賄いを出してください。それなら量も品数も足りるでしょ?ラシードやお義母様にも食べてもらいましょう!食は大事ですよ!」
リーゼロッテの提案に、その場にいた全員が絶句した。
量の相談をする皇妃など今までいなかったのだ。
しかし、これはリーゼロッテにだけ適用されることが起きることになる…。
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