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いつものS気が消え、みるみるとろんとろけるキラキラした茶色の瞳。
俺しか知らない顔。これを見ると、俺のスイッチが入る。
ベッドとローテーブルの狭い場所にふたりで寝転がり床で激しく愛し合うのを想像する。でもきっと家具に足とか手をぶつけて、食器がガチャンとひっくり返って大惨事になって中断するのも目に見えてた。
こういう自分の冷静な思考がダメなのかと思った時期もある。付き合ってきた彼女たちに散々言われてきたことだ。「真面目」「萎える」「融通が効かない」でも変えられない性質だ。
「……ベッドいこう」
声を掛けた時には既に璃人がベッドへ上がろうとしていた。
「ん?」
こっちを振り返り、中途半端なポーズで俺を見てくる。
璃人は彼女たちとは違う。俺を見て俺を好きになってくれた。
俺はそんな璃人を嬉しく思いながら着ていたシャツを脱ぎ、Tシャツをまくりあげ頭から抜いた。
ローテーブルをザザッと後ろへずらし、上半身だけベッドに乗せた璃人の背後からのしかかり耳を甘噛みする。
「わ、ぁ……」
ペランとめくれたシャツの裾からスルリと手を入れ、敏感な肌をそっと撫でながら耳の周りにキスを繰り返す。
キュッと身を竦める璃人。
耳と首筋にキスを繰り返しながら、一番敏感な突起をわざと外し、璃人の上半身を優しく撫で回し続けた。
首を竦めながら璃人が振り返る。
切なそうな表情に下半身がゾクゾクする。
俺は璃人のズボンを下ろし、ポケットから軟膏を取り出すと指にたっぷり乗せ、後ろの入口へ塗りながら指を挿入した。
こういう事前準備も俺は抜かりないんだよ?
「は……ん」
甘い吐息を漏らし、温かい内部で俺の指を包み、腰を震わせる。
この体勢はかなりエッチだ。璃人の感じるポイントまで指を入れクイクイとそこを刺激しながら、さらにシャツをめくり背中をそろっと撫でた。
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