NEWグッド・ジョブ媚薬 3部 NY編

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「でも、僕の命を助けてくれたのは小妹の  組織だろう」 「亮の命を狙ったのは我々の組織を辞めた 中国人の殺し屋だったから私達が処分した 亮を助けた訳じゃないわ」 「でも助かったよ、ありがとう」 「ところでこいつら何者だろう?」 「ジャック・チョウの手下だよ」 小妹が男の体を蹴るとピクッと 反応するだけだった。 「小妹はジャック・チョウを知っているのか?」 亮が小妹に聞いた。 「亮こそジャック・チョウを知っているの?」 「うん、色々あってね」 「あいつは香港の成功者の一人だから、 ただ評判は悪いわね」 「どんな風に?」 「中国の国家体育総部にスポーツ用品を 一手に納品しているんだけど、  賄賂を渡していて商品を高く収めているみたい」 「へえ、どこの国にもいるんだ。悪いやつ」 「ずいぶん、落ち着いているのね」 「そうかなあ、とりあえず今から 今から以前話をしていた日本の警察 の原美咲さんと会う」 「うん、私も行く」 「小妹、頼みがあるんだ。ブルックとジャネットを  ガードして欲しい」 「どうしてよ」 小妹は口をとがらせて返事をした。 「僕を脅してきたという事は彼女たちに 直接は手を出さなくても、 何らかの妨害をするだろう」 「わかったわ」 「バーにいるから・・・」 「呼び出してガードに付くことを話して」 「信じてくれるかしら?」 「わかったわ」 小妹はうれしそうな顔をしてバックを開け プラスチックで出来ているピストルを渡した。 「亮の欲しかったやつ」 「おお、出来たかインスリン銃」 「オールプラスチックのガスガンで弾の先の針から インスリンが注入される15発の弾が出るわ」 「ありがとう」 「まったく、襲われたら相手のことを 考えないで殺っちゃえば良いのよ  この国なら正当防衛が認められるんだから」 「あはは、映画じゃないんだからそうは行かないよ」 「そうかつまんない」 小妹は本当につまらなそうな顔をして 亮の尻を何度かキックをした。 ~~~~~~ 亮はブルックに電話を掛けた 「ブルック。今から二人を 小妹と言う女性にガードにしてもらいます」 「えっ?ボディガード」 「はい、さっき僕はジャックの 部下に襲われました」 「怖い」 「小妹はまだ16歳ですけどカンフーの達人で 僕より強いかもしれません」 「わかったわ、信じる」 二人はバーの前で待っている小妹に会った。 ~~~~~~~~ 「私は二人のガードするように命令された小妹です」 「よろしく」 小妹は二人と握手をした。 「小妹は亮とどんな関係?」 ジャネットが不思議そうに聞いた。 「亮は3ヶ月前、香港の私のおじいちゃんの趙剛の ところへ弟子入りしたの」 「ふーん、何の?」 「もちろんカンフーよ。そして漢方も」 「カンポウは亮に聞いているわ」 「カンフー知っている、ジャッキー・チェンとか ブルース・リーとかエクスペンタブルズの ジェット・リーでしょう」 ジャック・チョウの愛人をしていた ブルックは香港の文化には詳しかった。 「そうよ」 「そうか、良かった」 ジャネットは亮と小妹が関係なかったので ホッとしていた。 「ジャネット何がうれしいの」 ブルックが聞くとジャネットが笑った。 「うふふ、いくら亮でも 少女には手を出さなかったわけね」 「でも、亮とはいつも一緒に お風呂に入っていたわよ」 「はいっ?」 ジャネットとブルックは小妹の胸を見つめると 16歳の少女の胸は張りがあって大きかった 「小妹、バスト大きいのね」 「あはは、鍛えているから」 小妹は大声で笑うと二人も一緒に笑っていた。 ~~~~~~~~ 「なんだ、あの男にやられたのか?丸腰の日本人に」 事務所に戻ったジャックは二人の男を怒鳴りつけた。 「すみません、気が付いたら体がひっくり返され  すぐにストマックに蹴りが入ってしまって」 「もう一人の男は?」 男たちは二人の男にやられたと思っていた。 「俺はまったく記憶がないんです」 「くそ!ますますあのリーと言う男が気になる。  いくら金を払ったか知らないが  スーパーモデルとディナー、  週末の予約は3ヶ月前じゃなきゃとれない レストランLe Cirqueに入ってくる。 妨害をしないと本当にブルックが10曲 唄ってしまうかもしれない」 「ブルックとジャネットのドレスは 1着1万ドルするわ、彼のタキシードもね」 キャシーがセクシーな口調で言った 「どうしたんだ、そんな大金」 「どんな金持ちだってそんなにうまくいく訳ないわ」 「じゃあ、偶然というのか?」 「10曲唄えるかどうかわからないのに、 バンド、レンタル楽器が出来ないように 手配したから、歌なんか唄えない。 それに500人集まるかどうか。うふふ」 キャシーはお酒の入ったグラスを飲んで笑って言った 「うーん」 ジャックは腕を組んでしばらく考えた。 「そうだな、下手に脅かして 警察が出てくるとまずい。おい」 近くに居る部下を呼び寄せた 「はい」 「おい、ブルックの部屋に入って服と 音楽に関するもの全部とってこい」 「わかりました」 「今度はドジをするなよ」 「はい」 「うふふ、謎のジャパニーズもし これがクリアできたら  あなたは、ジャックを超えるわ」 キャシーはつぶやいた ~~~~~~~ ジャネットの部屋に三人が着くと ブルックは楽譜を出した 「ジャネットギターある?」 ブルックが聞いた。 「うん、どうしたの?」 「ちょっと楽譜を直したい」 そう言ってジャネットの目を見つめた 「どうしたの?ブルック」 「もっと高い音を出してみたい、 今まで1曲でも多く唄いたかったので 喉に負担がかからないように音域を抑えていたの」 「そうだったの」 「でも挑戦してみる。亮を信じて」 「うん、信じよう。ブルック」 ジャネットはブルックの手を握った 「私、楽譜書き変えるのを手伝う」 小妹もうなずいて言うと 「ジャネット、あなたは前に録音した 曲を聞いて踊りのイメージを作って」 「はい」 ジャネットはI-podをブルックから 受け取るとイヤフォンを耳に入れた ~~~~~~~~~~~~~ 「しまった」 ブルックが唇をかんだ 「どうしたの?」 小妹が聞くとブルックが悔しそうに答えた 「私の部屋に行かなくちゃ」 「忘れ物?」 「はい、昔書いた楽譜が欲しい」 「行きましょう」 小妹がブルックの手を掴んだ。 「でも、やつらが張っているかも」 「大丈夫ブルックの部屋は何階?」 小妹は数人の敵なら倒せる自信があった。 「二階よ」 「じゃあ、飛び降りられるわね」 「ジャネット出かけるわ」 ブルックがジャネットに声をかけると イヤフォンを付けたジャネットが聞いた。 「ブルック、どこへ行くの?」 「私の部室」 「大丈夫なのジャックの手下が 見張っているんじゃないの?」 「はい、私が居るから。大丈夫よ」 小妹が親指を立ててブルックと部室を出た 二人はジャネットの部屋を出て歩きながら 小妹はバックから目薬と カプセルをブルックに渡した 「何これ?」 「3分間だけ暗闇で目が見える目薬と パワーが出るアドレナリン錠」 「本当?」 「はい、亮が作ったの、 通常の倍以上のパワーが出るわ」 「凄いわ、これを泥棒が手に入れたら・・・・」 「そうね、世界中の軍隊やスパイも 欲しがるでしょうね」 「亮、危ないかも」 「だから、私がいるのよ。うふふ」 二人がブルックのアパートの前を通ると 目の前に黒い車が止まっていた。 「あっ、ジャックの部下の車だわ」 「やはり張っていたのね、裏から行こう」 タクシーはアパートの先の路地の前で止まった 「裏側に非常階段があるわ」 ブルックの住んでいるアパートの裏側の路地には 外についている非常階段があった 「あそこから登って窓から入ろう」 小妹が非常階段を指差すとブルックは 「無理よ、スパイダーマンじゃないんだから」 非常階段からブルックの部室まで2m以上あった 「大丈夫よ、任せて」 小妹とブルックは防犯のために途中で切れている 非常階段の下に着くと 「どうやって上がるの?」 ブルックが小妹に聞いた 「うん、飛び上がればいい」 小妹は5mほど下がって走って 非常階段の下でジャンプすると 3m近い高さの非常階段上に上がった 「す、すごい空を飛んだ」 小妹は非常階段のロープをはずし梯子を下ろすと ブルックはそれを登って来た
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