NEWグッド・ジョブ媚薬 3部 NY編

16/48
前へ
/48ページ
次へ
「小妹と私の部屋に行って楽譜を取って来たから 大丈夫です」 「よかった。頑張ってください」 ~~~~~~~~~~ 尚子の部屋に着いた亮はチャイムを鳴らした。 「亮」 「はい」 尚子は涙を流して亮に抱き付いた。 「どうですか?」 「うん、順調よ」 「よかった」 「もうすぐCDのリリースでPVの撮影も 終わったしYouTubeも盛り上がって来たわ 大手マネージメント会社から声がかかって来たわ」 「それで?僕はどうすれば?」 「この前、日本に帰ってやはり 亮のいる日本に帰りたい、だからこの先はあなたと 相談して決める事にしたの」 尚子はこの先は不安で仕方がなかった。 「そうか、わかりました」 「それと想像以上に男が迫って来る」 「そうなんですか?」 亮は心穏やかではなかったが表情に出さなかった。 「はい、この世界で上手く泳がないと ボロボロになりそう」 尚子は女一人、アメリカで生きていくのは 難しいと感じていた。 亮と尚子は久々に本心で語り合った。 「私、アメリカに来て彼氏できなかった」 尚子は亮の目を見つめた。 「僕のせいですか?」 「5年前に命を助けてもらって、一緒に歌を習って ルームシェアして、実家も助けてもらって あなた以外を好きになる事できないじゃない」 「すみません」 「謝らないでよ」 亮は尚子を思い切り抱きしめた。 「久しぶりに私料理作る」 「ありがとう」 亮はルームシェアをしていた時を 思い出していた。 「懐かしいですね」 「うん、とても」 「尚子さん、明日8時にタイムズスクエアで 知り合いのライブが有ります 一緒に行きましょう」 「はい、ぜひ見たいわ。刺激になりそうだし」 「はい」 ~~~~~~~ 「良かったこの楽譜が有れ ば少し書きかえるだけで大丈夫よ」 ブルックは楽譜を両手で抱きかかえて抱えて 嬉しそうに小妹に話をした。 「うん」 「でも小妹凄いね、あの薬」 「でも肝心な時、亮が居ないんだからモデルと 今頃何をやっているのかな」 「うふふ、しょうがないわよ。 亮はもて男だから」 「ただいま!」 ブルックと小妹がジャネットの部屋に戻ると ジャネットが嬉しそうに迎えた。 「お疲れ様ブルック、楽譜の方は?」 「あったわ、今から直して終り」 「ジャネットは踊りの準備は?」 「終わった、シャワーを浴びて寝るわ」 ジャネットは亮に言われた通り周りのノリに合わせて 身体動かす事を考えていた。 ~~~~~~ 翌朝8時過ぎにモニカのところへバンドが到着したと 連絡がありモニカはすぐに亮に電話をかけたが 通じなかった。 バンドの楽器はすぐに運送会社の手でホールに運ばれ 男たちがホールへの照明器具の搬入がされ 舞台設置が始まった。 「おはよう」 ジャネットが舞台で作業する人たちに挨拶をして歩き 客席に居る舞台監督のボブのところへ行って 挨拶をした。 「ボブ、今日のディレクションよろしくね」 「ジャネット、頑張って素敵なステージにするよ」 「学校のみんなが手伝ってくれて助かったわ」 「いや、僕たちこそ実践が出来るのはうれしいよ」 「午後からリハーサルできるかしら」 「ああ、がんばるよ。ジャネット」 「ボブ、お願いね」 ジャネットはボブにハグをした。 「そういえば、朝からあの日本人が 手伝ってくれているんだけど、 ジャネットの知り合いかい?」 ボブが軍手をしてライトを運んでいる亮を指差した 「あっ、亮」 ジャネットが亮のところへ行くと 亮に話しかけた。 「亮、朝目が覚めて電話を掛けたら 出ないから心配したわ」 「あはは、ごめん。ステージのセッティングを 手伝っていたんだ」 そこにモニカから亮の電話がなった。 「亮、今どこ?」 「ホールに来ています」 「探していたわ」 「ああごめんなさい、どうしました?」 「もういいの、バンドのみんなが空港に 着いたって言う連絡だったの」
/48ページ

最初のコメントを投稿しよう!

108人が本棚に入れています
本棚に追加