NEWグッド・ジョブ媚薬 3部 NY編

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香港のビクトリアピークを登りきり 港に上がる朝日を見ていると 目の前に色々な女性の顔が浮かび 「愛しているわ。亮。パパ」 女性の声が次第に大きくなっていった。 ~~~~~~~~~~~~~~ リーは目を覚まし窓の方へ歩いていくと カーテンを開けた。そして後ろを振り返ると ジャネットとブルックが寝ていた 「リー、どうしたの?」 ジャネットは体を起こした 「ああ、起こしました。すみません」 亮はカーテンを閉めた。 「散歩して来ます」 「あっ、大丈夫か。気を付けてね」 「はい」 リーは外に出ると電車が高架を走っていた。 映画に出る有名な場所で塀やビルの壁には らくがきが描いてあり、 日本の落書きよりかなりレベルが高い。 「ヘイ!」 二人の黒人男が声を掛けて来た。 「はい」 「お前チャイニーズか?」 「いいえ、ジャパニーズです」 「見ない顔だな」 「そうです。昨日来たばかりで」 「この辺りにホテルなんかないぞ」 「あはは、そうですね」 リーは恐れる事なく堂々と話をしていた。 「俺、日本好きなんだよ。ポケモンとかナルトとか」 「俺はドラゴンボールだ」 二人とも手を振って口笛を吹いた 「なあ、日本人は忍者なのか?」 「やってみましょうか?」 亮はバク転を三回連続して空中で体を捻った。 「おお」 二人は呆気にとられた。 「ナイフありますか?」 「何するんだ!」 「大丈夫です、ナルトやってみます」 男は恐る恐るナイフを渡すとリーはナイフを受け取った リーは素早く街路樹に投げそれが突き刺さった。 「おお」 二人は手を叩いて喜んだ。 「今のは手裏剣投げだ、 日本人はたまに忍者が居るから 気を付けた方が良い」 亮は日本人が強いとイメージを植え付け 日本人を守る事を考えた。 「わ、わかった。日本人は忍者だな」 「そうだ、僕を思い切り殴ってくれないか」 「何言っているんだ!」 「いいから・・・」 「そんなに言うなら忍者を倒してやる!」 二人が順番に殴りかかっても リーには一発も当たらなかった。 「なぜだ、なぜ当たらない」 二人がフラフラになっていると リーはよけながら次第に記憶が戻ってきた。 「あはは、僕は亮、日本人の團亮だ!」 「忍者はこんなに強いのか」 二人は座り込んだ。 「忍者はかなり強い。しかも不死身だ」 二人はリーと握手をして手を振った。 亮は二人と別れジャネットの部屋に戻った。 「戻りました」 「リーなんかさわやかな顔をしている」 「はい、さわやかです。ありがとうジャネット」 「ありがとうって何?」 「いや良いんです」 亮はジャネットに記憶が 戻った事が言えなかった 「あらもう7時ちょうど良かったわ、 今日学校が早いのよ」 ジャネットは飛び起きて着替え始めた 「すみません、大学は何処ですか?」 「こちらから行くとエンパイヤステートビルの  先よ」 「ああ、結構遠いんですね」 「ええ、地下鉄で40分くらい」 ジャネットは微笑んで亮に抱きついてキスをした。 二人の話声を聞いてブルックが 目を覚まして挨拶をした 「おはよう」 「そうだブルック今日はどうするの?」 ジャネットがブルックの予定を聞きて洗面所へ行くと 「今日は休み、この部屋に居ていい?」 「いいわよ。じゃあ後でリーを セントラルパークへ送って行ってくれる?」 ジャネットはブルックに鍵を渡した 「ジャネット大丈夫です一人で行けます」 亮はジャネットに照れくさそうに言うと 「うふふ、はい」 ジャネットは財布から 100ドルを出して亮に渡した。 「こんなにいらないですよ。 僕がこのまま逃げたらどうします?」 「大丈夫信じているわ」 「じゃあ、携帯の電話番号を教えてください 用事が済んだら電話します」 「OK」 ジャネットはメモを亮に渡すとキスして出て行った ~~~~~~~~~~~ 美咲はニューヨーク市警に言って 担当者と話をした。 「日本から来た原と申します」 「ご苦労様です」 「どうしました?」 「実は昨日パスポートと財布を両替所に 忘れて行った男性が強盗を捕まえたんです」 担当官が経緯を話した。 「他に忘れた物は?トランクとか」 「いいえ、ありません」 担当者は両手を広げた。 「変ね、荷物が無いなんて・・・」 美咲は父親の原巌に電話を掛けた。 「お父さん、亮は昨日空港で強盗を捕まえたのよ」 「それで、行方は?」 「亮は二人を空港で捕まえて残りの 一人を追いかけて行ったみたい」 「それで連絡は取れないのか?」 「ええ、何度も電話をしているんだけど  電源が切れているみたいで」 「犯人の返り討ちに会っていたら?どうする?」 「そう警察はそれを心配しているの、身元不明者の 死体になっているんじゃないかって」 「とにかく、樫村さんと情報を集めてみるわ」 「うん、頼む」 美咲は無一文の亮が一晩どうしていたか 心配になっていた。 ~~~~~~~~~~~ 4月5日 亮はボストン空港に着いた。 「一年ぶりか・・・」 出口にはローラが迎えに来ていた。 「亮!」 ローラは亮を抱きしめていた。 「あれ?」 「うふふ」 ローラのお腹と胸は巨大だった。 「えっ?いつ?」 「7月よ」 「ダンとレイチェルは元気ですか」 「元気元気、もう3歳になったよ」 「でも、息子さんにダンは無いでしょう」 「良いのよ、私たちの恩人の名前なんだから」 「照れます・・・」 亮はローラの車のトランクに スーツケースを入れた。 「あっ、寄ってもらいたい所が・・・」 「ああ、パティの家?」 「はい」 「パティは居ないわよ」 「えっ?」 「お嫁に行ったわ、亮がほったらかしにするから」 「本当ですか」 亮の額に汗が流れた。 「あはは、ウソよ。クアンティコに行ったわ」 「海兵隊訓練基地ですよね。クアンティコって」 「知っているくせに、FBIアカデミーよ」 ※クアンティコはワシントンDC近くバージニア州にある都市 「まさかパティがFBI・・・」 「だからグランド家はあなたを 良く思っていないのよ。 亮が警察の仕事に巻き込むから」 「そうだったのか・・・」 亮はがっくりと肩を落とした。 「私たちはマーク・フレイザー警視がパティを 誘ったと思っているんだけど・・・」 「えっ、フレイザー警視もFBI?」 「そうなのよ」 「そうですか、まさかトムの店は・・・」 「トムの店がラーメン屋にはなっていないわよ」 「ですよね~」 「とりあえずデビッドが待っているわ」 デビッドの会社D&Rに着くと デビッドが玄関で待っており 亮は1年ぶりにぶりに会ったデビッドとハグを して握手をした。 「亮、何か変わったな」 「うん、頭脳派から肉体派に変わった」 「まさか、さあ仕事の打ち合わせだ」 「従業員増えたね」 「ああ、亮と一緒に考えたモジュール変換率40%の 太陽光発電パネルの研究も進んで今20%まで来ている」 「凄いじゃないですか。他社は10%だからもう 倍まで来ています」 「実は研究スタッフが壁にぶつかっているんだ」 「やはりそうですか。僕はシリコンに変わる 触媒を考えています」 「触媒の変更?」 「40%が成功すれば世界中の発電所、 人工衛星、電気自動車 いたる所から引き合いが来るはずです」 「わかった、新しい触媒が出来るまで頑張るぞ! バイオ燃料はタンクが空になるほど売れている」 「いよいよ大規模プラントの建設ですね」 「うん、実はプラント建設の依頼が来ているんだが  緑藻の秘密を守る方法が無くてね」 「そうですね、盗まれたら終わりです。 緑藻は種苗法で保護されません」 「何かいい方法を考えなくてはな」 「はい、考えています」 「では、会社の業務チャックしてくれ」 亮の元に置かれたパソコンのデータチェックが 始まった。 「ローラ、悪いが先に家に帰って休んでいてくれ 夕食はトムのステーキが良いそうだ」 「わかったわ、あまり亮を疲れさせないでね」 「わかっている」 ~~~~~~~ 「ねえ、リーあなた昨日私を助けてくれた男性よね」 ブルックが聞いた。 「えっ?いや」 亮は返事に困っていた。 「昨日、ここで会ったとき気が付いていたわ」 「はあ」 亮はどうして気付いたか分からなかった 「ありがとう」 ブルックは亮の首に抱きついた 「どういたしまして」 亮がそういうとブルックは強く唇をおしつけてきて 亮の口の中に舌を入れてきた。 長いキスが終わると亮はため息をついた
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