旅行

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翌朝は二人とも、朝食ギリギリまで寝てしまい、バタバタと身支度をして、朝食を食べ、旅館を出発した。 「なんかあっという間だったなー」 駿は、旅館を振り返り、少し寂しそうな顔をした。 今日も良く晴れていて、海はキラキラと宝石を散りばめたように光っている。 「また来よ」 櫂が言うと「うん、そうだね」と駿は笑った。 駅前の1番大きな土産物店に寄って、お土産を物色する。 「せっかくだから」と駿はみんなに自分達に、と沢山買い込んでいる。 櫂も今日の思い出にと思い、駿と二人分の貝殻のキーホルダーを買った。 程よくダサい感じが可愛い。きっと見る度に「ダッセー」と笑い合える。 1人でニヤついていると「お待たせ」と駿が顔を覗き込んだ。 「何ニヤついてんの?」 「あ?いや、楽しかったなって思ってさ」 「そうだね」 「駿にいっぱい迫られたし」 ふざけて言うと、駿は耳まで真っ赤になった。 「そ、そういうこと言う?」 「あはは、悪い」 もうー!と怒った顔もやっぱり可愛くて、どうしようもなく愛してるな、と思った。
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