旅行

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夜の海を観ながら、ゆっくりと二人で風呂に入った。 その後、使っていないほうの布団に、二人で抱き合いながら寝転がる。 駿はまるで仔猫のように丸くなり、櫂 の胸に顔を埋めている。 「波の音、聴こえるね」 「うん。静かだよな」 至近距離で顔を見合わせ、チュッと軽くキスをする。 その後、珍しく駿が櫂にのしかかり、何度もキスをされて。 「櫂…愛してる」 と恥ずかしそうに言ってくれた。 「俺もだよ」 櫂は駿を抱きかかえて髪に顔を埋める。 「はあ…駿の匂い…」 「一緒に住んでるのに、同じ匂いじゃないの?」 「うん。特別な匂いがすんの」 「へえ…」 駿は、自分の腕をクンクン臭っている。 「自分では、分かんないんだよ?」 くすくすと二人で笑い合ううちに、いつの間にか眠っていた。
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