エピローグ

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エピローグ

旅行から戻ると、玄関に沢山の靴があった。 「ただいまー!みんな来てんの?」 駿と二人でリビングの方に声を掛けると「おかえりいー!」とワラワラみんなが出てきた。 「あれ?!父さん母さん!帰ってたの?」 櫂達の両親が、旅の途中で一時帰宅していた。 怜夫婦、類と中野。もちろん駿の両親。 みんなが揃っていた。 駿が嬉々としてみんなにお土産を配り始める。 「わあ!ありがとー!」 みんな喜んでくれている。 2つの家族が1つになり、更にその相方が増えてゆく。 櫂が改めてそれを実感していると、怜が神妙な顔になった。 「あのさ。俺、親になるよ」 「えっ?そうなんだ!」 「おめでとう!」 みんなが更に笑顔になる。 これからも、きっと大切な人が増えていくだろう。 櫂は、心が暖かくなった。 「櫂、オジサンになるんだねえ」 駿がニコニコして言う。 「ほんとだな」 「俺たちもお爺さんになるまで、ずっと仲良くしようね」 駿に言われてなんだか泣きそうになる。 幸せな夜は、まだ始まったばかりだ。 ーFinー
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