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「時間軸? SFじゃあるまいし、そんな馬鹿な」
神島は葛城を真っ直ぐ見つめ頷いた。
「じゃあ俺はあの時、未来からきたお前たちとゲームをしていたのか」
「正確には、僕以外の皆さんが過去から二〇二十年にやって来たんです」
「どういうことだよ」
「すみません、あのゲームの世界は僕が作ったんです」
「「「え!」」」
「超元理論って知ってますか?」
「何だそりゃ?」葛城は首を傾げる。
「この世界には九つの次元が存在すると言われています。僕たちが認識できているのは四次元まで。空間を表す三次元と時間軸を表す四次元。もっとも現在の時間しか認識できませんが。そして五次元以上を認識することは、僕たちにはできません」
「どういうこと?」室井が訊く。
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