謎のマーク

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謎のマーク

「それでお前は鳥を追いかけていたのか。それにしても不思議だぜ。俺たち三人とも同じ場所に来るなんて」 「ここは何なの? どうして私たちだけになっちゃったのよ」 「分かんねっ。でも仲間がいて良かったぜ。お前何て言うの?」 「私は室井よ」 「室井なに?」 「──美玲(みれい)」 〈なによこいつ。随分ぐいぐい来るわね〉 「俺は葛城(かつらぎ)勝利(しょうり)ってんだ。ヨロピコ」 〈うざ!〉 「で、そちらの寡黙そうな君は?」と室井が訊く。 「俺は高柳(たかやなぎ)(りょう)」 「陵くんね。よろしく」 「僕も、仲間に入れてもらえるかな……」  殺風景な入口から、か細い声が聞こえた。三人は声のした入口へ同時に顔を向ける。そこには小柄で線体質な少年が立っていた。彼もまた学ランの胸に花紙で作られた花を付けていた。 「お、おう勿論だ! また一人増えたぜ。仲間は多いに越したことはないぜ」  四人目の男子は、微かに微笑んだ。
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