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巻き込まれくんと昼食タイム②
「…………ッ、百合!!」
「あ、碧。さっきぶりだな!!」
……僕聞いてない、聞いてないからな
副会長の嬉しそうな声なんて聞こえてない。絶対幻聴
そしてこっちにめっちゃ笑顔で向かってきてるなんてありえない。あー、やっぱり寝なさすぎかな、よし、今日は何がなんでも寝よう
一緒に寝ようとしてくる百合くんは亀甲縛りして廊下置いとこ。きっと爽やかくんあたりが迎えに来てくれるはず、色んな意味で
「あぁ、百合。会いたかったです!昼食をご一緒してもいいですか?」
「おう、いいぞ!」
副会長モドキ(と思いたい人物)はモンジャの隣に座り親衛隊の子達に持ってこさせたサンドイッチを食べ始めた
俺は空気。そう、俺は空気だ………
……溶け込んだ空気のようになれ…………(暗示)
「百合。ここのサンドイッチは美味しいんですよ、これなんてどうですか?」
「副会長、百合はもう既に昼食を食べてるんですよ?なのにさらに食べさせるなんて………食べすぎてお腹痛くさせたいんですか?さすがはお腹真っ黒副会長、人の扱いが荒いですね」
「君は確か……百合と同じクラスの爽沙翔くんでしたっけ。私は百合に美味しいものを食べて欲しい一心で勧めた迄で……先程辛いのが苦手な百合に麻婆豆腐をあげたであろうあなたには言われたくありませんね」
チラリと爽やかの元に置いてある食器を見る
爽やかは一瞬目を見開くと悔しそうに唇を噛んだ
「……そういえば副会長。生徒会や風紀委員長などの特に重要なポストについている人は2階のフロアで食べることが義務付けられてましたよね。ここで食べていいんですか?それとも生徒の象徴である貴方が規律を破ってもいいと?」
「私だって学生、友人と食べたいと思うのはダメなのでしょうか?それもダメだと言うのならばあなたは非情な人間ですね。あぁ悲しい、百合。慰めてください」
モジャに抱きついておいおいとバレバレな嘘泣きを始める副会長。百合はとまどいながらも無理に引き離そうとはしない。さらに爽やかの額に青筋がはしった
狼は気に食わないのか眉間に皺を寄せてその様子を見ている。巻き込まれくんはひたすら空気に馴染んでいた
まあここからさらにカオスが起きて無駄なあがきとなる訳だが
「ねぇ〜あーちゃん!!いきなり走ってどうしたのぉ?まじ疲れんたんですけど〜」
「ほんとほんと!ねぇ、翔」
「だよねぇ圭」
「……つ、…れた」
ある集団がやってきた途端、しんと当たりが鎮まった。それが嵐の前の静けさのようにざわつきが大きくなっていく
「すごい!生徒会の皆様だ!!」
「あぁぁぁぁあ三反園様かっこいい!今度抱いてくださぁい♡!!」
「双子も書紀くん相変わらず可愛いなぁ、双子かわんこくんとhshsしたい」
「お前今すぐ逃げないと親衛隊に殺されっぞ」
_________生徒から絶大な人気を誇る生徒会メンバーのお出ましだ
佐藤は、1人静かにテーブルの下に潜るのであった
副会長⇒廻碧(メグリアオイ)
会計⇒三反園凱南(ミタゾノカイナ)
庶務⇒坂之上翔吾&圭吾(サカノウエショウゴ&ケイゴ)
書紀⇒城ヶ崎歩夢(ジョウガサキアユム)
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