オマエハクルナ

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私にはもう、レールを敷いてくれる相手も、レールを敷いてあげる相手も居ません。 私は走れなくなりました。どう生きていけば良いのかも分かりません。 私は無職のまま、貯金を切り崩しながら無気力に日々を過ごしました。指示がなければ私は何をすれば良いのか分からないのです。 そうしているうちに、貯金も底を尽きかけてきました。流石に働かなければなりません。 ハローワークに行き、カウンター越しに職員さんと話をしました。私に何か仕事を下さいと言うと、相手は条件等を問い掛けてきました。それが決められないから職員さんに決めて欲しいと答えると、困惑されました。結局仕事は決まりませんでした。ハローワークも役立たずなんですね。 仕方がないので、私はコンビニや新聞配達などの非正規雇用の仕事を転々としました。すぐにクビになるからです。頼まれた仕事をこなして次の指示を待ってると怒られました。次を自分で考えて働け!と。 そうして何年も過ごしていると、おばさんからお婆さんになっていきました。 時々娘の事を思い出し、心苦しくなりました。
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