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「ねぇ、ミー。どうしてマサユキの第二ボタンなんかもらったわけ?」 「うん、まぁ……ねーっへへ」  卒業式を終えた教室では、わらわらと生徒たちが記念撮影や談笑をしている。そんな周囲のムードとは打って変わって、喜ばしく無い様子で口を尖らせているのは親友のレナだ。  私が苦笑していると、溜息混じりにレナが再び口を開く。 「はぁ。二年間も付き合ってたのに突然だったもんね。ったくさ、卒業前にいきなり言うことかってのもーアッタマきたよ、このまえ聞いた時は流石の私もさぁ」  さすが親友と言ったところ。いつも私の味方でいてくれる。 「ありがとね。でも私も勝手に舞い上がりすぎちゃってたから、温度的に引かれちゃうのも無理ないかなって……よく考えたらさ。  あーほら。そしたら二年間ずっと一緒にいて私に合わせてくれただけでも、優しくない?」  するとレナは渋柿でも食べたような顔になった。 「はぁ? うっわ、なーに言ってんの悪いのアイツでしょ! 献身的にいろいろやってあげて、試合にも毎回ついてってお弁当まで用意してってさー。
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