第二章・東の国

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「えっ? 鳥? でっかい鳥が話してる!!」 「何……言っているん……ですか……」 青年は走ってきたみたいで、息荒く、汗が滴り落ちている。 「えっ? だって、鳥!! 鳥が!!」 瑠梨は驚きのあまり、言葉が出てこない。 「あれは姫様が飼っている(たか)のター坊じゃないですか」 「鷹にター坊って、そのまんまじゃん」 「いや、それは俺が前に言いましたからね? それでも、姫様がター坊にするって聞かなかったんじゃないですか」 青年は呆れていた。 「は? 何のこと?」 だけど、瑠梨にはわからない。青年が自分のことを知っていることも、不思議で仕方ない。 「え? 姫様、本当に大丈夫ですか? というか、こんなところで何しているんですか? 早く行きますよ」 青年は優しく瑠梨の身体を起こすと、いつの間にか身に着けていた黒色に花柄の着物に付いた土を、払っていた。
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