第一章・偶然なのか必然なのか

5/9
前へ
/136ページ
次へ
そこでは、同じ海光(カイコウ)高校に通うクラスメイトの中江那奈(ナカエナナ)浜谷未羽(ハヤマミウ)海野澪(ウミノミオ)が乗車して来た。 「瑠梨、おはよー」 「あっ、澪、おはよー」 瑠梨と澪は、小学生から大の仲良し。高校生になった今も、二人は仲良く親友と呼べる間柄だ。 「瑠梨もこのバスだったんだね」 「何? 澪も寝坊?」 「そういう瑠梨もね。今日に限って、寝坊組のアイツらと一緒なんて……ね」 澪は、チラッと那奈と未羽を見た。 「まあ、仕方ないよ。寝坊したのは自分だし」 あまり気分がいいものではないけど、瑠梨は諦めていた。 「でもさ、やっぱ嫌だよね」 「まあね」 瑠梨と澪は、二人揃ってため息をついた。
/136ページ

最初のコメントを投稿しよう!

39人が本棚に入れています
本棚に追加