39人が本棚に入れています
本棚に追加
那奈と未羽は、瑠梨と澪に聞こえるようになのかわからないけど、わざわざ近い場所まで来ると、大きな声で話し出す。
「はぁー、もうー、マジで最悪なんですけどぉ」
那奈の言葉に、未羽は同調するように話した。
「ほんと!! 同じタイミングで寝坊なんて。アイツと同じバスとか、まじで最悪。同じ空気なんて吸いたくないのにね」
未羽はチラッと、瑠梨を見る。
「もしかして、あれじゃない? 寝坊しても一生懸命急いで学校行く私可愛いとか、思ってるんじゃない?」
那奈は小馬鹿にしている物言いだ。
「あーそれ、何? 藤堂先輩にアピール?」
「そんな小賢しいことしてたんだ。さすが、藤堂先輩に告られるだけあるわー」
「「アハハハハハーーーーーーー」」
那奈と未羽は、藤堂 陽翔の取り巻きだ。
藤堂陽翔は、頭も良くて学年一位、スポーツ万能で昼休みの体育館は、バスケットボールをしている藤堂陽翔目当ての女子が集まっている。
見た目はどこかのアイドルグループにいてもおかしくないほど整っていて、二重瞼なのに切れ長の目は可愛さも格好良さも兼ね備えていた。
最初のコメントを投稿しよう!