第一章・偶然なのか必然なのか

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──────ガタッガタガタガタガタガタガタガタガタッ……ガッシャーンガシャガシャガッシャーン……………… 「えっ? 何? ぅぅううわぁぁぁーーーーーーーーーーー」 一瞬の出来事で何が起きているのか、わからなかった。 突然激しい揺れが起こり、目の前の光景がスローモーションのように映る。 バスの車体が傾き、窓ガラスにヒビが入り、荷物が散乱している。 「みおーーーーーーーっ」 「るーーーーーりーーぃーーーーっ」 澪の手を掴もうとするが、掴みそこねた手が虚しく離れ、瑠梨も立っていられず、姿勢を崩しながら後方に倒れてしまった。 ────ここで、瑠梨の記憶は途切れた。
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