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大学が終わると雅美は毎日のように夕飯を作り結人の帰りを待つ。
それから課題をすませて日舞の稽古をしたり、花をいけたりして時間をすごす。
結人の出るテレビは見るもののドラマやバラエティーはあまり見ず、ニュースで経済やスポーツ番組を暇な時間は見ている。
今夜も0時を回ったが結人は帰ってこない。
雅美は少しも寂しさを覚えながらシャワーを浴びパジャマに着替えてダイニングでただぼーっと結人の帰りを待っていた。
1時近くガチャっと鍵の開く音がして結人は帰ってきた。
「おかえりなさい。お疲れさま」
雅美は玄関まで迎えに行く。
「ただいま。こんな遅くまで起きてたのか?先に寝ていいって言ってるだろ」
結人の声がどこか素っ気ない気がして雅美は視線をそらす。
「夕飯作ってあるから温めましょうか」
「ロケ弁食べてきたから今はいいよ。明日までに覚えなきゃいけないことあるから部屋いくわ、雅美ももう遅いから寝ろよ。」
「そうですね。おやすみなさい」
雅美は部屋にそそくさと入っていった。
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