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どうしよう、どうしよう……。 そればかりが頭に浮かぶだけで、何も考えられない。 「急に泊まりに来るなとか、マンションに帰ってこなかったりとかしたから。 ……今まで文香がそういうことしなかったから、黙って見てよう、って思ったけど 心配で今日来てみたら、西嶋さんと一緒にいるし。 ……早とちりした。ごめん。 西嶋さんにもあとでもう一回ちゃんと謝っとく」 綾野くんにはもう、気持ちは残っていないのに。 もうこれ以上続ける自信なんかないのに。 『別れて欲しい』 たったその一言が、言えない
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