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圭一が話し始める。
「すみません…でした。先輩…」まず、ペコリ。
…だから、謝る位なら最初からするなと、心の声。
「俺、最近、ちょっと変で…なんかおかしくて。
今まで自分では、女の子が好きな、ごく普通の男だと思っていたんです…」
うんうん、確かにおまえは、そうだよ…?
だって俺らが出会って、お互い好きな女のタイプ、言い合ったりしたじゃんか、ちょっとだけ好みがかぶるな~もしかして、取り合いになったら嫌だな、なんて笑って、話してたじゃないか…そうだよ、お前はごく普通の女好きの、男だ。早く目を覚ませ。
また内心の俺がつぶやく。
圭一は続ける。
「だから、実は最近、違うクラスの年下女子に告白されて、可愛い子だったし性格も良い感じだったんで、いいかな…なんて、ちょっと付き合ってみたんですけど…」
な、なんだとー!… ・・
自分だけ、そんな楽しいことあったのか?
言えよー、言ってくれよ~…羨ましい…
あー…そっか、俺に今、彼女がいないもんだから、こいつ、俺に気を遣ったのかも… 悔しいがそう、考える。
圭一は、続ける。
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