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…
「どーゆー… 展開…?これ。
俺が、お前に、なんでこんなこと、
…されてんの、かな…?」
俺は、なんとか冷静さを保ちながら、
後輩に問いかける。
後輩は無言で、俺の両手首を片手でまとめ上げたまま、なんとも言えない目つきで、俺を見下ろす。
…なんだ、、一体、何が起こってるんだ…
頭が…いまいち、回らない。
考えようとしても、思考がぐるぐる…回転しているだけ、答えが…出ない。
俺は、佐々木僚介。
今日はバイト先で可愛がっている二つ下の後輩、奥村圭一の家に、遊びにきている。
もう何度もお邪魔してるし、ただ俺は、
漫画を借りに来ただけなのだけど…
今、なんだか、おかしな展開に…?
「先輩が、悪い…」
上から俺を見下ろし、後輩がつぶやく。
「はぁ…?」
俺は意味もわからず、間抜けな声を出す。
なんなんだ、なんなんだ…この、状況。
男に、しかも年下の男に突然、押し倒されて…手首を拘束されている。
しかも片手でだ、腹が立つ。
振り解こうにも、俺の腹の部分に、後輩がなかば馬乗りのような状態になっていて、かなり厳しい。
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