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うん…少しだけやっと…冷静になってきた。
圭一は、俺とつまり…
恋人同士がするようなキスの先…アレをしたい、と言ったんだ…。
そっか…やっぱり、そういう意味なのか。
普通の男女間なら、相手に押し倒されて「シテみたい」…って言われたら、セックス…そう、考えるのが普通かもしれない…。
ただ…俺は男だから、
ひょっとしたら、圭一が言うそれは違う意味なのかもしれないと無理矢理…どこかでそう、思おうとしていた。
あらためて、ゆっくりと圭一を見上げる。
切れ長の目、少し浅黒い肌、整った精悍な顔立ち…。
長身で細身に見えるが、実は隠れ筋肉質…当たり前だが、女の子にも、多分相当にモテるタイプだ。
今まで全く気付かなかったけど、コイツ…圭一はゲイ…?
つまり、男が好きってことなんだろうか…もしくは、男女両方いけるとか…?
まだ、考えている最中に、圭一の顔が俺に近づいてきた。
両手首はいまだに、圭一の手により上方に拘束されたままだったから、もちろんジタバタ抵抗したが、全然振り解けない。
こいつ…思っていたより力が強い…
どうしよう、マジで、抵抗できないっ…!
「や…っ、やめろ。何する、つもりだっ…」
俺は冷静につとめようとしたが、正直、少し恐怖を感じ始めていた。こいつは堂々と、男の俺に対し「シテみたい…」と言った男だ。
今のこの状況は、ちょっとマジでヤバイ…気がする。
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