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「先輩、俺の言った意味、わかってもらえました?… つまり…抱きたい、という、意味です。先輩…まずはキス位から…いいですか?」
わ、、わ、わ!…わわわ!
いきなり圭一の顔が、俺の顔に触れて来るくらい、至近距離。
「だっ、ダメだ、ダメダメ…!
キス位って…簡単に言うな。俺は…男だぞっ…大体、そろそろ退いてくれ…重いんだよっ…!おまえの 話はわかったから…聞くからさ、ちゃんと…っ」
やっと言葉を絞り出し、引き離し作戦に入る。
まずは奴から物理的に離れて、
年上として冷静に振る舞い、ゆっくり話を聞くべきだと、俺は判断する。
… でも、圭一に、どく気配はない。
「…すみませんが、先輩…さっき先輩が、俺に近付き過ぎたから、俺、こうなっちゃったんです…本当は今日、こんなこと、するつもりじゃなかった…
だから、ある意味、先輩のせいだ。
だから絶対、今日キスは、します…ごめんなさい!」
そう宣言し、
奴の指が俺の顎に、そっと触れる。
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