未来を

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毎年、秋になると 我が地で豊富に取れるサツマイモを 隣国へたっぷりと贈っていたのだが ダーオサ王は、 今年からは金を取れと言う。 日頃の友好的交流への感謝の気持ち として、こちらが勝手に 贈っていたものだと言っても聞かない。 ならば今年から打ち切れと言う始末。 このままではこの国は滅びてしまうと 危惧した家来は、いつかこの王を 殺めるしかないと思っていた。 でないと、我が国の国民達が 危険にさらされ、路頭に迷い、 明日を失ってしまう。 そこで急に良いアイデアを思い付き、 ダーオサ王へ向かって剣を振り上げると 心臓めがけてザクリと刺した。 王は呻き声をあげ、やがて息絶えた。 家来は剣を振り上げ叫んだ 「明日、あなたを倒す予定だった! お望み通り、あなたの明日を、 そして、我が国の明日を呼んだのだ!」
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