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「ねぇヒロ……ヒロの童貞僕にちょうだい?……あ、処女か」 「えっ……無理。童貞じゃないし」  あと三十路手前の男に向かって『処女』とか言うのやめて。 「まさか。僕が来る前に初体験を済ませたなんてことはないでしょ? 小4でそれはレアケースすぎでしょ。小4なんてオナニーすらまだしてなかったよね? マー君から借りたAVで初めてヌいたのが高2の夏だったもんね? 僕を抱きしめながらしたんだよ? 覚えてる? ビュクビュクーっていっぱい出しすぎてティッシュが足りなくて、少しだけ僕についたんだよ。ほらここ」  少しだけ捲られた服の下には、みごとなシックスパック……じゃなくて薄いシミのようなものが見えた。俺の愛用抱き枕にもまったく同じ形のシミがあるのを、18年間愛用してきた俺が知らないはずもない。 「信じてくれた? 僕が世界で初めてヒロのセーエキを浴びた抱き枕だって。はぁ……思い出したら興奮してきた。今すぐアナルにぶち込んでいい?」  あぁもうひどい。顔と発言の格差が。 「ほんとにやめて」 「……ごめん。僕いまなんて言った? 心の中で言ってたつもりがなんか声に出ちゃってたみたいなんだけど。生身の体って怖いね。早くナマでヤりたい」 「ほんとにやめて」 「えっと……よし、話を戻そう。僕はヒロの抱き枕で、付喪神のユーシン。憧れの体位は駅弁。よろしくね」  ここで改めて報告。この部屋にはツッコミ担当がいない。
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