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「弘の泣き顔ってほんとに可愛いね。大好き」
「……お前の泣き顔は心臓に悪い」
「えっ? なんで?」
「……綺麗すぎて息が止まりそうになる」
「当然だよ。僕は弘に愛されるために生まれてきたんだから。いつまでも弘が宇宙一好きな顔でいられるように努力する」
「べつに顔だけじゃない」
「うん知ってる。僕の体もちんこも好きにさせてみせるよ。だから明日はもっと色んなことしようね」
今さらだけど普通にちんことか言うところも小4のままだなこいつ。……えっ待って。こいつ今『明日』って言わなかった……?
「勉強のしすぎで勃起不全にでもなったのか?」
「まさか。弘こそ寝ぼけてるの?」
「……っ」
隣に寝ていた竜美が覆いかぶさってきたとたん、前に硬いものが当たった。
「ずっとこの状態だけど?」
「じゃあ何だ? 付喪神の修行の一環か?」
「……僕を性欲のバケモノか何かだと思ってるの?」
「違うのか?」
「……まぁ自分でも不思議だけど、なんか満たされちゃったんだよ。弘に愛してるって言われて……」
『裸で出てこい』とか言っといて何だよってかんじだけど、どうやらこいつの不安は拭えたようだし、これはこれでまぁいいか……。
「弘がいいならもちろんシたいけど……よく考えたら今は先生と生徒なんだよね」
「……そうだな」
「弘を悪の道に引きずり込むのは嫌だから、卒業まで我慢する」
よくぞ言った竜美。……『引きずり込む』ってことは、やはりお前はすでに完全にダークサイドにいるんだな。
「見直した」
「えっ?」
「今のでもっと好きになった……お前のこと」
「……本当はめちゃくちゃシたい」
「心配するな。俺はどこにも逃げない」
「……ぅっ……ひろぉ……」
「よしよし」
思いきり抱きついてきた竜美を受け止め、頭を撫でてやる。……なんだか不思議だ。美少年だった幼なじみの親友がいきなり美青年になって、オッサン手前の俺の腕の中にいるなんて。
夢のような状況だけど夢じゃない。俺への想いだけでこんな奇跡を起こしてしまった竜美は、やっぱり宇宙一すごい男だ……。
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