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「欲しくな……っぁ」  丸みを帯びた部分が、少しだけそこを拡げた。……背中がゾクッとしたのはきっと気のせいだ。 「そっか。じゃあここまでにしとくね」 「……っ……」 「ココはこんなに素直に吸いついてくるのにね……まぁ強情な弘も可愛いけど」  竜美のものが離れた瞬間、切ないほど奥が疼いた。喉が渇くみたいに耐えがたく。 「竜美」 「ん?」 「……したい」 「……うん。素直な弘はもっと可愛い」 「ぁッ……──!」  熱い。熱すぎて溶けそうだ。腹の奥も、頭の中も……。 「またシちゃったね、弘」 「……いちいち言うなっ……」  竜美のそこは、ひと回り大きくなった体に比例しているらしい。こんなので昨日と同じようにされたら、俺は今度こそおかしくなってしまう気がする……。 「昨日より拡がってるね……弘のココ」 「……ッ……言うなって……」 「弘もそう思ってたんだ?」 「……っ」 「ずっとこの体でいられたらいいのに」 「……お前なら何でもいい」 「またそうやって煽る」 「……違うっ。……たのむ……ゆっくりしてくれ……」  竜美はふわりと微笑み、耳元に唇を寄せてきた。 「ねぇ弘……」  耳に吐息がかかる。低くて柔らかい竜美の声が頭の中に直接響いてくるみたいで、背筋がゾクゾクする。 「見た目も大人になった僕の前で、まだカッコつけるつもり?」 「……カッコなんてついてたか? 昨日……」 「……ついてないか」  くすりと笑い、竜美は指を絡めて手を握ってきた。……何これ。なんかいきなり安心感がすごい。 「昨日よりもっと気持ちよくしてあげるから、弘の恥ずかしいところいっぱい見せて……?」  熱い舌が耳の中で「クチュッ」と鳴り、一気に全身の力が抜けた。
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