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第三話 *すれ違い*
「最近、こちらに来なくなっていたので、少し心配はしていたんです」
「あ、ごめんなさい」
「俺、何か嫌われることしたのかなーなんて」
「まさか!」
「ですよね、俺のことなんて別に気にもとめてなかったですよね」
会えなかった寂しさと、再会できた嬉しさが入り交じってしまい、少し意地悪してしまう。
「朋美さんが来なくなって、寂しいなって思ってたんです」
「え、そ、そうなんですか?」
「もう、店には来てくれないんですか?」
「、、、。」
彼女は黙ってしまった。
「朋美さん?」
「えっと、あの、実は、、」
彼女が何か言いかけたその時、電話の向こうで声がした。
「あっ、ごめんなさい、来客があるので切りますね、本当にありがとうございました」
それきり、朋美さんからの連絡もなくなってしまった。
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第四話
片思い
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