答え合わせ

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答え合わせ

入るぞミラージュ。ノックもそこそこに部屋に入ると、 「うおおおおおい!身重で何やってんだお前は?!」 長い太目の棒をブンブン振っていた。 「少しくらい運動させなさいよ」 「ああ可愛い私のミラージュ!妊婦野球させたら間違いなく三冠王よ!フォームが奇しくもベーブ・ルースにソックリだし!」 ヤキュウって何だ? 「へえ、タレイアまでいるじゃん。本人に聞くとか流石はダーリンね。そう言うチートが出来る男が私のダーリンってとこ?ってことは、解ったのね?フリードリヒの謎の死の真相が」 「まあな。ただ、タレイアの時代になってから、急に力を付けた人間て、いない?」 「いたわよー。貴族じゃなかったけどね?」 「やっぱりな。いきなり発言力が増した奴が現れて、おかしいと思った」 「アネモネのこと?フリードリヒを見つけた、奴隷だった女ね。勿論フリードリヒの子を妊娠してたけど。爵位を与えるしかなかったのよ。あれを言いふらされちゃ堪らないもの」 タレイアはそう言った。 「アネモネって名前は初耳だけど、のちにポリーナック公爵婦人になった女が、まあシトレの爺さんの先祖だったって訳ね。ダーリン理解した?うちのしょうもない血筋って奴を」 「大体理解したよ。確かにお前等親戚同士だったんだな。それで、シトレ侯爵の血筋は途中でダブリン伯爵に別れたってとこか。フリードリヒって奴は、しょうもない女好きで、確かにウィンシュタット王朝の始まりだったんだな。それで、俺の疑問は晴れる。フリードリヒはどうやって死んだのか?」 「別に、ダーリンが知る必要はないんだけど、気になるのよね?私とエンプだけが知ってたその真相に?」 「まあ、可愛いすぎるアリエールを、もっと深く知りたいんだ。エンポリオが何故それを知っていたのかはまだ解らないが、これだけは間違いない。フリードリヒを殺したのは、アーデルハイトだった」 タレイアも、ミラージュですら平然と、その言葉を聞いていた。
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