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死刑回避
どうもすいませんでした!
物凄いみっともない土下座でしか、俺の命は守ることが出来ないと悟っていた。
30分後、ギシギシとゆっくり音を立てた机の上に横たわったフランチェスカは、トロットロに溶けた顔を晒して、腕を俺の首に回していた。
ベッドの上では、何も着ていないアリエールが、全身をピクピクと震わせながら、長い絶頂の余韻に浸っていた。
「ああ♡好き♡好き♡ああもっとお♡」
とりあえず、上手く行ってよかった♡
俺は、ダブル美人に挟まれていた。
フーフーと、興奮した吐息と、孕み頃のママの匂いが満ちていた。
「そろそろハッキリさせますわよ?フランチェスカ。どっちが本妻に相応しいと言うより!既にユノマリイゾエメのベッドを渡り歩く体たらく!どちらにせよSATSUGAIする以外に、私のイライラを晴らす方法が見出だせませんわ!」
「ね?そう言ったでしょ?凄いムカムカするのよね。こいつ見てると。私だって浮気しようとしたわよ?でも、いないのよね、まともな男って意外と」
それについちゃ言い訳出来ませんが。
「いつものことですが、手向かいしませんよ俺は、好きに割るなり斬るなりしてくださあぎゃああああああ!俺の決意返せ!」
唐竹に打ち下ろされた剣をギリギリで躱していた。
「斬りたくないけど!あんた見てるとうきいいいいいいいいい!!!」
「俺の土下座返せえええええええ!!あばああああああああああああああああああああああ!!あ!解った!フラさんにかけられた魔法ああ嫌ああああああああああああああああああああああああああ!!」
膝を叩き込まれて嫌あああ!っつったが、ギリギリでフラさんにクリンチしてダウンを逃れた。
「いやああああああああ!!臭い!イラつくわねこの犬がああああああああああああああ!!」
なおもガス!ガス!っと股間周辺に膝がぶっ込まれた。
畜生めええええええええええええええ!俺は俺を守る為に戦ったらああああああああああああああああああああ!
感じた違和感の正体は匂い!感覚において最も強く記憶を喚起するのは匂いの記憶!
恐らく!俺はこの世界で最も多く匂いというものを記憶している男だ!
ああああああああああああ!ワン玉が落ちる!もうちょっと!もうちょっと待って!
フラさんの匂いは絶対に忘れん!匂いの違和感の元は!
大体解ってる!エマニュエルだろう?!
母さんの記憶を喚起されて、危うくエマニュエルと子作りするところだった!
か、母さんの20代のプルルンおっぱいは確かに混乱させられたが!何故か同時に校長の記憶を喚起されて正気に戻った!
それで大体理解した!あの過保護な母親!俺を食っちゃえれば操れると思ったな?!
させるかああああ!ああい嫌ああああああああああああああああああああああああああ!
膝でなくサッカーボールキックが直撃し、崩れ落ちる前に、俺はそこに、エマニュエルの馬鹿が触れたポイントに触れた。
うなじだと思ったが、意外にも耳の後ろだった。
「ああああああああああああああああああああああああああ!触れたわねそこに!嫌だって言ったのにいいいいいいいいいい!!きいいいいいいいいいいいいいいいい、!!」
俺は崩れ落ち、怒り心頭のフラさんが剣を薙ぎ払い、首に触れる直前、剣はピタリと停止していた。
「えーー?ああ、あなーーぎゃああああああああ?!」
「よかった。匂いがこれで消えた。とりあえず、5分待ってくでせい」
言葉がおかしくなっていて、一瞬で俺は、エマニュエルのけったいな魔法を打ち消す行為に奔走していた。
俺の指は、人差し指がスパッと切れていて、血の押印が、フランチェスカの耳の後ろに押されていた。
口から泡を吹きながら、次のターゲットに視線を移した。
フランチェスカに回復魔法を股間にかけてもらいながら、怒り心頭のアリエールをどう宥めようか。それだけを考えていた。
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