7人が本棚に入れています
本棚に追加
宿題提出
さて、どうしたものかねえ?
たまに現れる襲撃を、剣をもって躱したエンポリオ・リトバールは、仮に設けたオフィスで、ボソッと呟いていた。
「ああよかったよ。水車小屋にいてくれた。イゾルテに感謝しないと」
扉を開けて、入ってきた婿殿の姿に、思わずエンポリオは立ち上がった。
「婿陛下にーーああ!我が愛しのエマニュエル!」
「ねえ?私の言った通りの場所にいたわね?ああ貴方♡」
30過ぎたおっさんおばさんの抱擁見せられてもなあ。
「それにしてもよかった!君の香水は、普通のものの方がいい!だいぶ、迷惑をかけたね?婿殿」
ああ。お陰さまで劇場が倒壊したよ。
「婿殿はいいが、ターニャはどうして?」
「斬りに来たのよ。ジョナ様の敵をぬたあんと」
「今回は、私も殺るわよ?エンピー♡」
「うん。何故か、こうなった。いや!ターニャとエムとは何にもなかったよ?!信じてエンポリオ!」
何かあったとしか思えないのだがねえ。
エンポリオは釈然としていなかった。
隠れ家としてはいいチョイスだった。
エンポリオが揃えた、白磁のティーセットとアールグレイとレモンが振る舞われ、俺は、ミラージュとエンポリオ、両方に出された宿題を、披露しようと口を開いた。
最初のコメントを投稿しよう!