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「よし! 行こう! 新たな宇宙へ!」ノツェリアが先頭に立って歩みを進める──が、ステンネスが疑問を投げかける。
「新しい宇宙は・・私たちがこの生身の身体で行って大丈夫なの?」
「うん・・ステンネス・・私達が調査済なんだ・・全く不思議なことに、我々のテラロランドの地表の大気組成はほぼ同じで、気温、気圧も問題無い・・宇宙放射線の量も影響無いと計測された」
ホンアーデルは自身の傍らに寄り添ってくるステンネスの身体を受け止めつつ答えた。
「・・そう。ホンアーデルの調査の通りで、その環境に居ると思われるケイ素を基にした生命体が、未来において、我々のテラロランドに侵略を開始することは・・この環境だとすると・・何とも不可解なことではあるのだが・・きっと、そこには、何か理由があるのだろう」
ノツェリアは皆を振り返りつつそう言い、時空通路の闇の中に歩みを進めていき、一同もその後に続いた。
──やがて、一同の目の前が闇でなく白いモヤとなり、そして───一気に明るくなると───
なんと!!
そこは、目の前に広がる青い大海原を望む白い岩の広い高台であり──、空には二重連星である大きなオレンジ色の太陽と小さな青い太陽が煌めいていた。
一同はその景色に息を飲み──そして、 プリュレイアが口を開く。
「まるで・・私たちの故郷のテラロランドとウリ二つじゃないのォー?」
「そうだな・・全く不可解ではあるが・・」とノツェリア。
「うなっ! 何があるかわからないけど・・とにかく前へ進むニャ!!」
ミアアの元気な掛け声に、一同は怖れながらも希望を抱きつつ、そして、前へと歩みを進めていった───新しい、冒険の旅へと───
fin.
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