バックはまだ無理

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「夏樹さんの好きな体位ってバックですよね?」 「うん」 「じゃあ後ろを向いてください」 「……ちょっと待って」  違う……違うよ冬馬。それは俺が抱く側のときの話で……とか言っても伝わらないんだろうな……。 「夏樹さん?」 「お前の顔みながらシたい。キスもしたいしお前に触りたい」 「……はぁ。わかりました」 「なんでちょっとキレ気味なんだよ?」 「……だって可愛すぎます」 「……ぁっ……」  脚を抱えられ、そういう体勢になる。なんだこれ……すげぇ恥ずかしい。改めてボトムの奴らってすごいな……。 「夏樹さん……エロいです」 「うん……もういいよそれは」  うわぁ……ほんとに入るのそれ? 今さらだけどちょっと怖くなってきた……。 「夏樹さん、こっち向いてください」 「……何?」  横目で見ると、理性を保とうと必死な顔の冬馬と目が合った。 「不安ですか?」 「いや……大丈夫。一息にいってくれ」 「痛くはないと思いますが……」 「だから平気だって。……はやく挿れて」  怖さよりも「欲しい」が勝っている自分が恥ずかしい。知られる前にさっさと犯してほしい……。 「大好きです、夏樹さん……」 「……ッあぁっ……!」  苦しい。冬馬のモノで拡げられてるのがわかる。挿入のときの「ズチュッ」っていうの、挿れられる側はこんな感じなのか……。 「……っぁ、……待っ、冬馬っ……」 「苦しそうな顔も可愛いです」 「……ッえ?……まっ、まま待……ッあぁっ……!」 「はぁ……夏樹さんのナカ、とっても熱い……」 「……ンっ……お前のも……」 「もっと奥まで入っていいですか……?」  は? もう奥だけど? 「……え?……ッゃ、何?……えっ無理……むりむりむッ……──!」  あーダメだ。脳みそ溶ける。ケツ壊れる……。 「ちょっと漏れちゃいましたね」 「……やっ、……さわんな……」 「漏れた」って何が?……精子? まさかオシッコ? ヤバい。もうわけわかんない……。 「はぁ……やらしい、夏樹さん……」 「……よせっ、……まだ……」 「夏樹さんの小さい穴が、僕のでこんなに拡がって……」 「……ッゃ、……耳やめ……」 「美味しそうに僕のモノにしゃぶりついてる……」 「ひゃァっ……!」  なんか変な声でた。もうやだ。このままじゃおかしくなる……。 「動いていいですか? 夏樹さん」 「……ッだめ、絶対だめっ」 「ふふ……拒否されると燃えます」  ヤバい。すでにゾーンに入ってないか? こいつ……。  完全に雄の顔になった冬馬が、じっと見下ろしてくる。その視線だけで背筋がゾクゾクして、鳥肌が止まらない。  あぁ……このまま食われちゃうのかな、俺……。
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