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荒くれ者の奴隷
元はただの荒くれ者だった豪鬼。
しかし、この店で食い逃げをした時、誠にボコボコにされ、今では立派な従業員(奴隷)となって働いている。
今日もまた、豪鬼はその店で必死に汗をかきながらも働いていた。
その姿は、町に来た当時とは違い、ギラギラした部分が抜けて別人にも見える。
今まで接客等一度もしたことがなく、誰かの為に何かをする事など豪鬼の人生には全くなかった。
その為、この店で働く事になった当初はできない事だらけで、それはもう酷いもの。
失敗する度に誠に怒鳴られ、時として鉄拳制裁を食らう。
しかし、それでも豪鬼は一度として弱音を吐いた事はない。
なぜならば、一度自分が決めた事は決して変えない、という鬼族の誇りがあったからだ。
それは、豪鬼の唯一の取り柄ともいえる。
故に馬車馬のように働き続け、必死で教わった事を吸収し今に至る。
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