トラブル

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トラブル

 そんなある日、そのお店でトラブルが起こる。  当然客商売であれば、小さなトラブルは日常的にあったが、この日は特に酷かった。 「おい、てめぇ! なんだこれは!? お茶に葉っぱが混じってるじゃねぇか? あぁん?」  柄の悪そうな4人組の鬼族。  その内の一人が豪鬼に突っかかる。  しかし、豪鬼は怒ることなく冷静に対処した。 「大変申し訳ございませんでした! 直ぐに代えのお茶をお持ち致します。」  豪鬼はそういうと頭を下げる。 ーーすると、  その男は持っていたコップを豪鬼の頭に持っていくと、中に入っていた冷たいお茶をぶっかけた。 「あぁ? 直ぐにじゃねぇだろ。店長呼んで来いや、オラ! お前はそれまで土下座して待ってろ、カスが!」  その様子を心配そうな目で見つめる小百合。  流石にこれには、豪鬼が激怒してしまうのではないかと思った。 ーーしかし、豪鬼は怒らなかった。
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