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翌日。アツさんに勧められてペースを守れず無茶に飲んだものだから、二日酔いに悩まされながら出社した。薬は飲んだが、頭痛が酷い。吐きそうになりながら午前中の仕事を終え、デスクに伏せた。もうダメだ・・・・気持ち悪いし、早く帰りたい・・・・。
「田浦さん」
何だもう、起こさないでくれよ・・・・。今、やっと仕事を終わらせて眠ろうとしているんだ・・・・。
「田浦さん、大丈夫?」
俺の安眠妨害をするな、と悪態を吐きそうになったが、寸前で堪えた。顔を上げると西島さんが視界に入った。慌てて状態を起こしたせいで、危うく椅子から滑り落ちそうになった。
俺のデスクの傍に来た西島さんは、心配そうに声を掛けてくれた。「この資料、田浦さんに渡して欲しいとアツさんに頼まれたから持ってきたの。身体、大丈夫?」
「あ、どうもありがとう・・・・」
こんな状態で西島さんに会うなんて!
最悪。アツさん、どうして今なんだよ!
もっとコンディションがいい時にしてくれたらいいのに!
伸び放題の髪の毛に、冴えない見た目。加えて二日酔い。全てにおいて恥ずべきなのは己だ。アツさんは悪くないが、それでも何故今なんだよ、と彼への不満が頭を掠めた。
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