山の神

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すると祖母が嬉しそうに笑った。 「それは山の神様じゃ。山の神様に会える人なんて、めったにいない。きっといいことがあるぞ」 祖母にそう言われると、僕は男が怖くなくなってきた。 それにいいことがあるだなんて。 なにがあるんだろう。 僕はわくわくしてきた。 その日僕は、めったに車が通らない祖母の家の前で、トラックにはねられて死にかけた。        終
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