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「私は良いんですよ。文もいるし、私は威張れるほどの人じゃありませんから。」
周平さんはパチりと手を止めて言った。
「文、早く並べてくださいな。」
「あっ、はい、すみません」
私は並べ途中の駒を慌てて並べた。
しばらくして谷先生と万太郎さんが戻ってきた。
「おかえりなさいませ。」
周平さんがにこにことしながら言う。
「聞いてくださいよ、文ったら将棋がすっごく下手っぴなんですよぉ」
「うぐっ、し、周平さん…!」
谷先生が戻るまで全部で六試合打ち続けたが全て私の惨敗だった。
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