ベースキャンプ

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「風の妖精であるか?」 「そうそう、わたしたちを助けてくれたの。」 さっきの突風ね。 あのままだったらわたしたちも危なかったのに、ティポットの突風で助けられたでしょ。 「ここであるか?」 「あ、ちょっと何するのよ!」 マリトさんはわたしが示した場所を雑に掴んだ。 『無駄だよ。 心の穢れた大人はボクに触ることさえできないよ。』 どうやらティポットに触れることもできないらしい。 一瞬焦ったけどね。 「何も無いのである。」 「マリトさんには触れないんだって。」 「なんであるか!」 マリトさんはちょっと拗ねた。 そうは言ってもね。 こればっかりは……。
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