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先生が来るまで時間があったので、後ろの席の宇津木くんは机に顔を伏せて寝てしまったようだ
慧「ねぇ、きみ名前は?」
隣の席の兼平くんがこっちを見ている
うわっ
ここの席やばい。心臓がもたないかも…
みひろ「えっ?…四宮みひろです」
なんなの今日は。免疫ない私が急にイケメン達に話しかけられてどうしたらいいの…
慧「みひろちゃん。俺は兼平慧。これから宜しくねっ」
兼平くんはニコッとして私なんかに挨拶してくれた
こんな事、自分で思ってはいけないのだろうけど、やっぱり15年間恋をしていなかった未経験の私にとってはまだまだ私なんてって考えてしまうのだ
みひろ「こっ…こちらこそ、宜しくお願いします」
男子とうまく話せないのも慣れていないからなのか、意識しすぎてしまっているのか予想通りの高校生活にはなりそうもない
それから入学式に行くために体育館へ移動することになった
廊下に2列で並ぶらしくぞろぞろと教室を出る
ザワザワして待っている時、私の並んだ少し前にゴミが落ちるているのが見えた
みんなも気づいているようだが、誰も拾おうとしない
もちろん私も見て見ぬふり
その時、宇津木くんがゴミを拾い近くのゴミ箱に捨てたのだ
誰も見ていない
たぶん私しか見ていなかったかもしれない
その、さりげなくゴミを拾った姿に宇津木くんって本当は凄くいい人なんじゃないかって思えた
それから並んで体育館まて歩いていく
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