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私の遠い記憶…
1番古い記憶かもしれない。
私は1歳~2歳くらいだった。
まだ、乳離れもしていない幼い子供。
その頃、私の家では自営業で花屋を営んでいた。
家族、皆で協力しあい一生懸命働いていた。
私には、姉と兄がいる。
姉とは3歳、兄とは1歳離れている。
母は仕事を手伝いに行く際に私達を、ひーおばあちゃんに預けて働いていた。
ひーおばあちゃんの家では、私のおじいちゃん、おばあちゃん、叔父の4人暮らし。
2DKの狭いアパートで4人で暮らしていた。
ひーおばあちゃんは夏はエアコンも付いてない部屋で、いつも扇風機にあたりながら、上半身裸でパイプ椅子に座っていた。
子供の私は、あまり気にならなかった。
とある夏の暑い日の夕方の出来事。
少しオレンジ色の陽射しを浴びながら、ひーおばあちゃんは、いつもの様に扇風機にあたりながら上半身の裸の姿でパイプ椅子に座っていた。
私は、その光景を何となく見つめていた。
不思議そうに見ていたからか、
ひーおばあちゃんは…
「何だぃ?お乳飲むか?」
私は、
「お乳…これ違う~ぅ!!」
「お乳だよ。吸ってごらん。」
私は騙されました。不覚にも吸ってしまったのです。
お乳は出なかった…やっと気が付いたのです。
その時、シワシワの垂れ下がったお乳を見て何とも気持ち悪い感覚に襲われました。
ひーおばあちゃんの胸は若い頃に大きかったようで、お笑いコントの様に肩に乗せれるくらいに垂れ下がってました。
顔を歪ませる私を見て、ひーおばあちゃんは笑いながら、バレたか…(笑)
私のその1番古い記憶は、とても気持ちが悪く衝撃的にトラウマになりました。
ひーおばあちゃんの遠い記憶…
ただ1つだけの記憶…
その出来事や光景は今でも脳裏や目の奥に焼き付いて離れない、そんな記憶でした。
その出来事…
それが、まさしく、私のお乳からの卒業。
大人への第一歩。
今となっては、ひーおばあちゃんとの出来事を思い出すとホッコリ笑みがこぼれます。
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