序章

1/1
前へ
/2ページ
次へ

序章

 いつも見る夢がある。  赤ん坊の泣き声。大人のひそひそした声。たぷたぷと揺れる水音。  耳元で大人のすすり泣きが聞こえる。  けれど、それが救いになりはしない事なんて、もう十分に分かっている。  早く目を覚まさなければ。  あの苦しみがやってくる前に————。
/2ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2人が本棚に入れています
本棚に追加